僕には今まで気になることがあった。
それはどうしても解決できなくて困っていたことで、僕のストレスのほとんどを占めている。
いつもいつも頭から離れない。

みんな僕を見て何を話してるの?

教室でたむろするクラスの人間(決して僕はそいつらをクラスメートと呼びたくはない)
みんな互いにお喋りしたり色々してるけど、常に僕に視線が向けられている。
僕が振り向くとそいつらはぱっと目をそらす。
でも一瞬目が合ってしまうんだ。

当然いい気分はしない。
でも、その視線のわけを直接ききに行けるわけがない。

でも今は。
今ならできるかもしれない、聞きに行けるかもしれない。
僕はゆっくりと連中に近づいた。
何を見て何を話しているのかを確かめるために。

今も連中は僕の方を見てる。
何か話してる。
確かめたい。

けれど

「ねえ、昨日の爆オンみた?」
「昨日かぁ。昨日寝ちゃっててさあ。誰か出てた?」
「見なかったの!?ラーメンズ出てたのに〜」

視線の先には僕がいる。

僕はずっと会話に聞き耳を立てていた。
心臓が爆発しそうだ。
こんなにも沢山の不安を抱えていたのに。
会話の話題はそれることなく、僕のこととは全く違う話をしていた。
毎日毎日同じ調子だった。

僕は。
僕は何にいつも不安を感じ、おびえていたんだろう。
こんなに悩んでいたぼくは。
どうして悩んでいたんだろう。

彼らは僕のことに何も関心がなかったというのに。
たまたま視線の先が僕だっただけなのに。
自意識過剰と言われればそれだけかもしれない。
でも確かに視線を感じていたんだ。
それも気のせいなのだろうか。
一体何が本当なのか。
わからない。

わからないけど。

今僕を満たしているこの怒りだけは本物。
今まで僕を苦しめてきたものは全て幻。
本人は何事もなく笑っている。
苦しんでいたのは僕だけ。
いつも机で丸くなってた僕だけ。

アリスの言葉は意外に僕の中に残っている。
ここは僕の夢の世界。
楽園。

僕の望んだ全ての事がかなう世界。



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鏡

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